
ここ1〜2年で確実にその名前を園芸業界に轟かせている、『ねこチップ』ご存知でしょうか。yoyoは2024年の夏に出会い、全てとは言わないまでもそのほとんどの用土がねこチップに代わりつつあります。
*この記事は当ブログで調べた結果を考察、まとめております。ねこチップを名前にあげておりますが、記事内容(猫に安全な土かどうかを検証している)は考案者のnekoteitoさんが発言されていることではないことを改めて明記しておきます。また、猫の性格によっては資材を誤飲してしまう可能性はあります。飼い主様が猫の行動、性格、年齢を踏まえ、最終的に判断いただけるようお願いいたします。
ねこチップとは
考案者:nekoteitoさん
販売店:ねこのどうぐ屋
その他取扱店は、ねこのどうぐ屋ホームページで確認できます。また一部のネット販売店でも販売中。
猫と名前はありますが、考案されたnekoteitoさんの名前由来。(猫に安全だからという理由ではないので以降の記事内容で誤解のないようにお願いします!)
ねこチップは土に代わる用土であり、主にココチップとひゅうが土、日向かる土で構成されています。
ただ混ぜているわけだはなく、何度も何度も選別をされた後なので粒が揃っており、粉塵が少ない。植物が育つにあたって必要な風通しと水分が鉢の中でベストになる資材です。



真似して適当に混ぜたものをメルカリとかで安く売られていることもあるようです。注意してね!
ねこチップとの出会いは植物の不調
アンスリウムフーケリー
購入して一年半ほど経った、8号スリット鉢。サスティー使用。土は赤玉がメインですごく重たい。



新芽は出ているが、一年前と比べて成長スピードが遅くなったような気がする。。。
上記のような状態。どんどん大きくなるという情報なのに、成長しない。何より新しい根っこ(地表から見える根)が出ない。。。根詰まりかな?サスティを新しくしてみても色がなかなか白くならない、、、あれ、おかしいぞ。と鉢から出してみた。
すると、、、、



根っこがボロボロになっている!!
原因:根腐れ(赤玉メインのため最初は良かったけれど、重くて潰れていて水捌けが悪くなっていた)
それで、赤玉を減らして植え替えし、鉢下げ(6号)をしたのだけれど、なかなか改善せず、、、、そんな中出会ったのが
ねこチップ!!決して名前で惹かれたわけではない・・多分。





さっそく取り寄せて、根腐れしていたので結果的に全て植え替えすることに。(土→ねこチップ)
三ヶ月後、、、
みるみるうちに復活。
新しい新芽、フーケリーの大きな波打つ葉っぱがよりはっきりとなった。
一年後、、、
新芽がどんどん出てきて、(初)花芽まで出てきた!!!
根っこも急成長!これにはめっちゃ感動しました。
写真の花芽は今季二つ目です!順調に育ちましたので7号に植え替えしました!!
ねこチップのメリット



実際に一年使用してみて感じた ”ねこチップ” のメリット
1 水捌けがとんでもないくらい良い!
2 根腐れしにくい!
3 植物が健康になりどんどん大きくなる!
4 水やり頻度を気にしなくなった!
5 とにかく軽くて移動が楽!
6 見た目がオシャレでインテリア性高い(透明な鉢と相性最高)
何種類かの植物がこの”ねこチップ”に植えてありますが、植え替えする際、上記のフーケリーは土を全落とし、シダ系やベゴニアは元の土を少し落として、あまり根を崩さない方法で植え替えしてます。(これはいろんな意見ありますが、初心者としては根はあまり崩さない方法が簡単でした!)
また水やり頻度についてですが、こちらも正直、ほぼ変えてません(土の時と同じ間隔)気持ち早めにしてるくらいです。理由としては土が多少混ざっている状態だから。(大幅に違うのはすでに根腐れしてた土全落としのフーケリーくらい)
植え替える鉢は大きすぎない鉢。成長が早くなるとのことですが、肥料で調整できるように思います。
植え替え方法は植物の種類というか根っこ状態や特徴によって変えていますが、水やり頻度はほぼ変わってない(元々サスティ使用の植物が多い)のですが、一年たてば元の土を残す方法でも、しっかり周りのねこチップに根がまわっています。



yoyo的にねこチップは園芸初心者の救世主じゃないかなと思う。本当に元気になったので感謝です。
検証|”ねこチップ”は猫が暮らす部屋に安全な土(資材)なのか
とまあ、ねこチップ効果を満喫しておりましたが、この資材、猫にとって安全なのだろうか、、ふと思ったのと、そういえば、資材についてちゃんとまとめていなかったので、改めて調べました。(アンスリウムフーケリーは有毒ですが、置き方など工夫しており猫は触れませんのでご安心を!)
そもそも猫にとって観葉植物を植えている土は安全なのか
ポッティングミックスの場合
①多くの市販ポッティングミックスには、化学肥料(化成肥料)、殺菌剤、保水剤などの添加物が含まれており、猫が誤ってかじったり舐めたりすると、猫によっては軽度~重度の消化器症状(嘔吐・下痢)や神経症状を引き起こすおそれがあります。
*ポッティングミックス(potting mix)とは
日本語で言うと「鉢植え用の土のブレンド」のことです。
直訳すると「鉢用混合土」で、園芸や観葉植物を育てるときに使う人工的にブレンドされた培養土です。
特徴 | 内容 |
---|---|
🌱 自然の土とは違う | 庭の土(garden soil)ではなく、栽培に適した素材を人工的に混ぜたもの |
💧 排水性・通気性を重視 | 根腐れを防ぐため、水はけと空気の通り道を作る素材が含まれている |
🚫 雑菌や虫が少ない | 無菌・無虫で、室内でも清潔に使える(観葉植物や多肉植物にも最適) |
⚠ 肥料入りと無肥料がある | 商品によっては元肥が含まれているものもあり、猫には注意が必要な場合あり |
ココアマルチ(Cocoa Mulch)の危険性
②チョコレート由来マルチ(ココアマルチ)は、誤食時に中毒症状を引き起こすことがあります。
*ココアマルチとは
カカオ豆の殻(チョコレートの副産物)茶色~赤っぽく着色された細片のことが多い。見た目装飾・雑草防止・乾燥防止で使用されることが多く、さらに着色加工や香料で有害な場合がある。
- 赤みがかった園芸マルチング材 日本では一般的でないが通常のマルチング代用品にしないよう注意
- 雑草や乾燥防止に便利だが、着色剤・香料入りのものが多く、猫がかじると危険。
- 特に「チョコレートマルチ」「香り付きマルチ」はテオブロミンやカフェイン含有で中毒の危険あり(ASPCAでも警告)。



よく似たものでココピート、ココチップがありますが、いずれもココヤシの殻(繊維部分)から作られる園芸資材です。目的や安全性、見た目が異なり、無添加なら比較的安全とされます。
参考URL
・Poison.org(米国中毒センター)https://www.poison.org/articles/cocoa-bean-mulch-can-poison-dogs
・ASPCA(American Society for the Prevention of Cruelty to Animals)https://www.aspca.org/pet-care/animal-poison-control/toxic-and-non-toxic-plants/cocoa-mulch
猫にとって安全性が高い資材一覧
資材名 | 特徴・用途 | 安全性のポイント |
---|---|---|
日向土(ひゅうがつち) | 火山礫。通気性が良く鉢底石や多肉に最適 | 無機質で毒性なし。粒が大きければ誤飲リスクも低い |
ココチップ | ココヤシの殻を砕いたチップ状マルチ材 | 天然素材で無毒。繊維が大きく誤飲しにくい |
ココピート | ココヤシ繊維を細かくしたピート状の素材 | 土壌改良材として安全。軽くて保水性あり |
バークチップ(杉・ヒノキなど) | 木の皮を砕いたもの。マルチや装飾に使用 | 天然木材で毒性なし。無着色のものを選ぶとより安心 |
赤玉土 | 火山由来の土。通気・保水バランスが良い | 無機質で無毒。猫にも人にもやさしい基本用土 |
鹿沼土 | 栃木県産の軽石系用土。 | 赤玉土同様に毒性なし。観葉植物や山野草に人気 |
避けるべき園芸資材まとめ
1 中毒成分を含むもの
NG | 理由 |
---|---|
ココアマルチ(カカオ殻) | テオブロミン・カフェインが猫に中毒を起こす。甘い香りで誤食の危険も |
骨粉入り肥料・魚粉入り肥料 | 強い匂いで猫が掘り返して食べてしまう。リン・窒素などで中毒 |
一部の液体肥料 | 鉄・銅・ホウ素などが多量に含まれると危険 |
2 誤飲・腸閉塞の可能性があるもの
NG | 理由 |
---|---|
観賞用ガラス玉・装飾砂利 | ピカピカ光って好奇心を誘う→誤飲・破片による損傷の恐れ |
松ぼっくり・乾燥装飾材 | 消化されず腸閉塞の可能性あり。とくに子猫は注意 |
(小粒のハイドロボール) | 軽くてコロコロ転がる→猫が遊んで飲み込む危険 |
ハイドロボールは実際に使用すると水の中、容器の中に入ってしまうのでそこまで気にする必要もないかもしれません。掃除する時や水やり時に注意してください。また大粒なら安全性がアップ。
ねこチップもコロコロ転がりにくいですが、それでも小さなものは不安になる大きさです。できるだけ大きいものか、植物の相性上小さいねこチップでないといけない場合はネットなどの使用をおすすめします。
3 吸入・皮膚刺激があるもの
NG | 理由 |
---|---|
未熟な腐葉土・堆肥 | カビや菌が繁殖→猫が掘ったり寝転がると皮膚炎や鼻炎の原因に |
除草剤・殺虫剤入りマルチ材 | 散布後に歩いた肉球から舐めて吸収される危険あり |
粉塵が出やすい土(乾燥バーミキュライトなど) | 粉を吸い込むとくしゃみ・咳などの刺激になることも |
4 香りや味で猫の好奇心を引きやすいもの
NG | 理由 |
---|---|
肥料入り培養土 | 特有の匂いで猫が土を掘る・食べる可能性がある |
チョコや果物の香りがついたマルチ材 | 猫がなめる・かじることで中毒リスク |
対策|猫を守るために土にすること



どうしても心配な場合は対策すれば安心!ここではその対策をご紹介します。
1 鉢の表面をカバーする(掘り返し防止・誤飲防止)
猫は本能的に柔らかい土を掘る行動をします。鉢の表面をカバーすることで、土への接触自体を防げます。
方法 | 特徴・ポイント | おすすめ度 |
---|---|---|
ねこチップ/ウッドチップ | 掘り返し防止に◎。粒が大きいと誤飲も防げる | ★★★★★ |
バークチップ(ヒノキなど) | 自然素材・無毒・見た目も◎ | ★★★★★ |
鉢底ネット(100均など)+石や軽石 | 通気性もあり、物理的な防御になる | ★★★★☆ |
防草シート・メッシュ布 | 上からマルチ材をのせればインテリア性も保てる | ★★★☆☆ |



ねこチップは土の表面にカバーするというより、土を丸ごと替えることになると思うけど、心配ならばネットと併用しても良いし、より大きなサイズを選ぶと誤飲なども防げて良いよね。
2 鉢の配置を工夫する(物理的なアクセス制限)
猫が植物の鉢に接近できないよう、家の中の配置を調整するのも重要な対策です。
配置 | 効果 |
---|---|
棚の上や吊るすタイプ(ハンギング) | 猫が手を出せない高さで安心 |
ガーデンラック+扉付きカバー | 鉢全体を囲って安全に管理できる |
重たい鉢+猫用侵入防止フェンス | 鉢を倒す・動かす猫対策に◎ |
別室や扉つき収納棚に移動 | 特定の部屋だけ観葉植物OKにする方法 |
3 猫の行動・環境改善もあわせて行う
鉢の土を掘る・食べるなどの行動は、猫の退屈・ストレス・遊び不足が背景にある場合もあるとのこと。
改善アプローチ | 内容 |
---|---|
猫草(エン麦など)の設置 | 土を掘る代わりにかじって良いものを用意 |
新しいおもちゃ・爪とぎ導入 | 退屈を軽減し、植木鉢への関心を減らす |
遊ぶ時間を増やす(1日10〜15分でも◎) | 精神的な満足でいたずらが減る傾向 |
ストレス源の見直し | 引越し・新しい猫・音などが原因になる場合も |
結果|ねこチップしか勝たん。



ココチップと日向土でブレンドした”ねこチップ”は、自然由来で猫にとって優しい園芸資材!!



植物を育てる観点からも、園芸初心者からすれば通常の培養土で育てると何かと苦戦する。特に水やりは最大の難問だったけど、この”ねこチップ”にかえてから本当に管理が楽になった!
とはいえ、猫の誤飲の危険性はつきもの、猫タイプによって飼い主さんがしっかり対策しよう!
観葉植物そのものの安全性について詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
👉 猫にとって安全?危険?観葉植物とシダ植物を深掘り【深掘りシリーズ】

