本当に安全?!
猫と観葉植物はちょっと相性が悪い。猫飼いさんは必然的に観葉植物を避ける人も多いはず。けどハマってしまった。やっぱり緑が部屋にあるのって癒される!!
ということでウチのニャン様に安全な観葉植物はないのかと調べると、、、

ちょっと待って!情報バラバラだな。。
安全とされている植物がそうじゃない可能性?愛するニャン様のことだけにこれは大問題!!



観葉植物の販売店にとっては専門外だしね!
じゃあ現状出回っていて意見がいろいろなものを見ていこう!
情報がいろいろで判断しにくい植物(サンセベリア・ガジュマル)
サンセベリア (スズラン亜科)
アメリカ動物虐待防止協会(ASPCA)のHPにペットに危険な植物にあげられている。一方で致死的ではなく消化器症状が主だとか。
日本では安全としている情報が多い。
ある動物病院のブログでは、毒性が検出されていないだけで、そのうち検出されるかもしれないと。。
youtubeでも海外との違いでいってる人がいました。情報格差があるので、すでに家にあるよという飼い主さんは、念の為猫がいかないとどかない所へ!
ASPCAは毒が検出されてなくても症例が報告されたらリストに載せているのがすごい!



サンスベリアは毒性あり!!その把握はしとくべきです。万が一の対応が早くなるので。
※ASPCA(米国動物虐待防止協会)の植物データを参考にしています。
ガジュマル (クワ科)
日本では、ゴムの木が危険でガジュマルが安全という情報をよく見ます。
でもガジュマルもゴムの木も同じフィカスの仲間なのに何故・・・
全草が毒ではなく、幹に傷をつけると白い樹液が出る。この樹液でかぶれる猫や主さんがいます。アレルギーですね!
剪定時に気をつけるのと、匂いがあるのでそれに興味をそそられ近づく猫もいるかもしれない。家具とか太いものを噛んだりする癖があるとちょっと心配。



皮膚が弱い、猫や主さまは要注意。大人しい猫なら、置き場所や剪定後さえ気を付けたら大丈夫かなぁ。



ここで猫に危険とされる植物をまとめてみました!
避けて!室内に置くのは危険な植物や成分(ティーツリー・ラベンダー・ユリ・モンステラ)
AAA要注意!猫にとって危険な植物
ティーツリー/メラレウカ(フトモモ科)などの精油
アロマオイルなどでよく見る精油が危険です。日常的に使われており、香りだけでも中毒をおこします。
植物自体を動物が食べた時の場合はよくわかっていないので何とも言えないが、精油は避けるべきものとされます。
抗菌・殺菌作用として身近な洗剤などでも使用されている事があるので気をつけたい。
商品化されかつ成分濃度が高いことが多いアロマオイルは必ずチェックをお願いします。
アメリカ動物虐待防止協会(ASPCA)・オーストラリアティーツリー産業協会(ATTIA)それぞれが猫にとって危険であると警告している。
ラベンダー (シソ科)
全草毒で、香りまでもがダメなことが判っています。
食べるともちろん嘔吐などの症状が出るだけでなく、猫は香りを嗅ぐと肝臓や腎臓の組織を破壊する。
これによって他の病気を誘発する可能性あり。入浴剤やスキンケア、あらゆるものに当たり前に配合されているので家にないか今一度確認するべき要注意植物!!
市販のノミ駆除薬でハーブを含有した物を安易に使用しないように。と動物病院でも注意喚起されてます。
ユリ(ユリ科)
猫にとって非常に危険な植物であり、花、葉、茎、球根、花粉、花瓶の水など全ての部位が有毒であることがわかっています。しかし有毒成分も致死量も未だ不明なのです。怖すぎますね。
ユリ中毒:嘔吐、食欲不振、元気消失、多飲多尿、腎不全など
*こちらも香りだけでも症例があるので気をつけよう!!
ユリのほとんどが危険で、特にカサブランカなどのオリエンタルハイブリッドと言われる種で多発している。



猫にとって、香りが強いものは避ける基準になるね!



ちなみにラベンダーはシソ科なんだそう。
同じシソ科にキャットニップがあって、アメリカの獣医療協会は猫に使用しないよう注意しているよ!商品もあるから、見解が分かれるところですが。



catブリーダーさん監修のペットでも安全なアロマを販売されてる会社もあるよ。香りが好きな猫飼いさんに良いよね!
AA超危険な植物
ここからは大きく “科” に注目して毒性が強い植物が多く所属しているものをまとめています。
“科” は変わったりもするので絶対ではありませんし”科”に所属している植物によっては毒性がないものもあります。
けれど”科”として覚えておけば、気をつける基準になるのかなと感じてます。飼い主さんの頭の隅に少しでも残れば注意のきっかけになるので参考にしてみてください。
アヤメ科 キョウチクトウ科 キンポウゲ科 クスノキ科 サトイモ科 ツツジ科 トウダイグサ科 ナス科 ヒガンバナ科 マチン科 マメ科 ユリ科 シソ科
この”科”に属する植物は、植物自体の毒性が強いものが多いので猫の本能で避けることもあるけど、中には好んで食べそれを繰り返すある種依存度が高い植物も。
香りのあるものも多いですね。香りについては研究されてないこともあるので気をつけよう。



ユリ科の中には百合だけではなく、チューリップやスズラン、ヒアシンスなどが含まれます。比較的身近な植物で、部屋に飾ったりすることもあるので気をつけて下さい!



人気のサトイモ科があるのは残念だね。
でも一口人間が食べるだけでも症状が出て、ひどい時は嘔吐や呼吸困難になったりするんだって。どうしても置きたいときは対策必須です。猫が入らない部屋が一番ですね!
モンテスラ (サトイモ科)
犬には危険で猫には安全っていう記事(しかも新しい記事)まで見たので念の為・・・
猫は新芽を食べやすく、口内炎や皮膚炎に。葉に毒が含まれてる。
毒なのに何かが気になって本能が鈍るらしく、猫によっては興味をそそられやすい植物です。食べて嘔吐して病院へ!を何度も繰り返してしまうそうです。
A危険な植物(取り扱い注意)
アジサイ科 イチイ科(実)イヌサフラン科 イラクサ科 ウコギ科(アイビーなど)ウリ科 ウルシ科 オシロイバナ科 ガガイモ科 キク科 キキョウ科 キジカクシ科 クマツヅラ科 クワ科(ゴムの木やガジュマルなど) サクラソウ科(シクラメンなど)サボテン科 シュウカイドウ科(ベゴニアなど)スイカズラ科 スズラン亜科(ドラセナなど)セリ科 センダン科 ソテツ科 ツリフネソウ科 ナデシコ科(かすみ草など)ノウゼンカズラ科 バラ科(サクラ属の実)フトモモ科(ユーカリなど)ベンケイソウ科(カランコエなど)ミズキ科 ヤマゴボウ科 ユズリハ科 リュウゼツラン科 リンドウ科 ロウバイ科 ・・・・・など。



沢山ありすぎる。。。



科に属している植物でも毒が軽度のものも無毒とされるものも此処にはあるよ。
少量なら薬にもなるけど多く取り入れると有害なものも。
全草に毒があったり、根だけにあったりいろいろだね。
ただ対策ができそうなものもあるね!
それぞれの植物が猫にとって安全か危険かの検証は「深掘りシリーズ」で順次取り上げていきます!気になる方はチェックしてみてください!
猫に毒?安全?人気観葉植物 (ゴムの木・サンセベリア・ドラセナ)の真実[深掘りシリーズ]https://yoyo79.com/indoor-plants-cat/



あまり神経質になるのは良くないよね。大切なのは、
可能性の問題をどのように精査、判断するかだよね!!
なので判断するポイントを整理してみたよ!
猫にとって危険な植物 判断する5つのポイントまとめ
① 植物のどの部分が危険なのか
全部なのか、根だけなのか、実だけなのか、それによって置き場所など対策ができます。
② 飼い猫との相性
猫の性格や体質は、にゃんの数だけある。性格や体質を知っているのは主さまが一番なのではないでしょうか。
猫との相性を考えながら、まずは安全とされる観葉植物から迎え、反応を見よう。
③ 香りの強い植物は置かない判断が安心
残念ながら、上記で紹介した、ティーツリー・ラベンダー・ユリは置かない判断を。
狭い空間に置くと香りが充満して中毒症状を起こす危険性が特にこの3つはあります。ASPCAも動物病院でも注意喚起しているので気をつけてください!
さらに、大まかに言ってしまえば、『香りの強いものは避けたほうがベター』と思ってた方が良い。
”研究が進んで無いだけ”と理解しています。
香りについて詳しく研究しているという情報がないのと、どうしても症例が出た結果、今の情報が得られるという現状があります。今後、ラベンダーと同じような症状を起こすものが無いとは限らないので。香りの強い植物は避けましょう。
④ 情報の根拠はどこか
記事の内容が何を根拠に書いているのか明確でないと信じようがないですよね。
ちなみにこの記事は動物病院、アメリカ動物虐待防止協会HP 植物園、植物を研究している大学の研究資料を基本にまとめています。(少し大袈裟に感じる方もいるかと思いますが注意喚起も込めてまとめています)
これは主観ですが猫と観葉植物を調べると、動物病院の先生がまとめている情報は実際に体験された症例がべースになっているので安心です。
工夫すれば置ける?植物を部屋に置く為の対策4つ



あとは主さんの工夫次第?!
① ハンキングなどで猫には届かない場所へ(全草に毒性がある場合はこの方法!)
② 置き場の棚は 隙間なく物を置く(にゃん様とて隙間がなければ通れない)
③ 防護ネット(土ホリホリ防止 根に毒性がある場合は特に)
④ 猫専用か植物専用の部屋を用意する(住み分け)
最後に
いかがでしたでしょうか? 今回は、猫と観葉植物についてまとめてみました。
観葉植物業界はyoyoの敬愛する販売店の社長もおしゃってますが、まだまだ15年ほどの歴史なんだそうです。
特にこのような問題は動物が関わっていることなので観葉植物関係者側からすると専門外。
ペット業界側も動物実験がおこなわれないことはいい事だけれど、それによって情報が更新されにくくなっています。



そもそも強い毒性のものは先に研究されるけど、症例の少ないものは後回しになる背景も見えるよね。観葉植物ブームは最近のことだから。
だからこそ今回はあえて毒性がある植物の ちょっと広めの ”科” に注目してみました。無毒といわれている植物も視点を変えれば可能性があり、そこから調べると確かに情報が出てきます。



判断するポイントを押さえて工夫すれば、猫飼いさんだってもっと観葉植物を楽しめるようになるよね!
参考文献
アメリカ動物虐待防止協会(ASPCA) ・井上動物病院HPペットに危険な植物・つむら動物病院HP危険な植物・まなび野動物病院HPペット中毒情報・環境省「動物か出会う中毒」・厚生労働省HP食中毒・厚生労働省HP自然毒のリスクプロファイル・園芸有毒植物図鑑・日本毒性学会学術年会資料・医薬基盤健康栄養研究所「身近にある有毒植物」など
- ASPCA – Toxic and Non‑Toxic Plants List(Cats)
https://www.aspca.org/pet-care/animal-poison-control/cats-plant-list - Poison.org(webPOISONCONTROL)
https://www.poison.org/ - Pet Poison Helpline®
https://www.petpoisonhelpline.com/