
この記事では、猫に安全なシダ植物の種類や、危険なシダ植物、注意点をあらゆる情報からまとめ紹介します!



シダ植物徹底調べ回だ!漠然としていた知識を深めよう!
シダ植物とは
シダ植物とは、種子を持たない植物のこと(ざっくり)というのはなんとなくわかる。
このシダ植物、調べると圧倒的に他の植物より大学の研究資料から子供の日誌まで沢山の情報が出てくる!日本人ってシダ植物好きなんだな!と。考えてみれば学生の頃の理科の授業とかシダ植物についての時間ちゃんとあったもんな。。
なので改めて復習している気分になった。皆さんも復習気分でどうぞw



そう考えるとシダ植物は猫にとって安全なんて、ざっくり知識もいいところだったなとちょっと反省。。
シダ植物の歴史
最初のシダ植物は約4億年前!!
シダ植物の中には木性のシダ植物もあったとか!
(見てみたい、、、)
現代では植物の多くが被子植物だけれど、
太古の森は大きなシダ植物に覆われていたそうです。
最初の種子植物は高さ数10センチで葉もなかったそうな。
現代の殆どが被子植物(種子植物)であることを考えると、種子の方が繁殖力が強い証明にもなってる。


繁殖力の理由は毒なんじゃないかなとyoyoは思ってしまった。植物の多くの種が有毒であることを考えるとシダ植物のような種子を持たない植物には自分を守る術が限られていて、、
だからこそ今の分布数になっているのでは?なんて。



歴史を辿ると今では見られない景色が広がっていて想像するだけで楽しいです!
シダ植物の種類
種類を分ける方法として、葉の形質、近年ではDNA解析で大きく4つに分類されます。
・マツバラン網(マツバラン科・ハナヤスリ科)
・ヒカゲノカズラ網(ヒカゲノカズラ科・イワヒバ科・ミズニラ科)
・トクサ網(トクサ科)
・真性シダ網(ウラボシ科・チャセンシダ科・ツルシダ科・コウヤワラビ科・オシダ科・シノブ科・コバノイシカ グマ科など)
一般的にシダと呼ばれる植物は、”真性シダ網”の中にある植物を言うようだけれど、ここは一番多くの種類があります。その中には毒性がある科と無毒とされる科も混在。
猫にとって毒性があるとされるシダ植物の存在



安全と思っていた”シダ植物”の中に有毒なシダ植物があったなんて!



有毒とされるシダ植物は一般的にいう”山菜”をイメージするとわかりやすいかも。
国によって見解が違うようで海外では有毒植物として扱っている国もある。
日本は調理して食べる習慣があるので毒という認識はあっても、火を通せば大丈夫!という鉄板知識が強い。(生で食べるイメージあまりないもんなあ)
以下の植物は部屋に置かないようにしよう。(野草なんで飾る人も少ないだろうけど、花瓶などで花と一緒に飾る場合もあるかも?生は有毒であることを改めて認識しよう)
yoyoは山菜が大好きなんだけど、ちょっと食べるだけで肌がブツブツしてくる。アクの強いものって毒なんだなぁと改めて実感。調理してても人によっては反応するよね。
イヌスギナは強い反応が出ると確認されている。
トクサ科:
毒性も検出されており部位は全草、症状は胃腸炎。薬草としても知られている。
特徴:節のある円筒状の茎が特徴で、葉は退化しており、茎が光合成を担当します。まるで細い竹やススキのような姿。
オシダ科:
フィリクス酸(Filicin)やフィリクシン(Filicinic acid)という駆虫薬成分を含んでおり猫や犬が摂取すると嘔吐、下痢、筋肉の痙攣、昏睡症状を引き起こす可能性。
美しい葉をもつ園芸シダが多数存在し、日本庭園でも広く使われています。しかし、中にはASPCAで「有毒」と記載されたオシダ(Dryopteris filix-mas)も含まれており、猫や犬と暮らしているご家庭では注意が必要です。
主な種類・特徴:シノブシダ(丸みのある厚い葉、常緑、地面に這うように広がる葉)
オシダ(ヨーロッパ原産。羽状の美しい葉、有毒性)
ベニシダ(新芽が赤い、有毒性)
イヌワラビ(日陰に強く、シェードガーデン向け)
シノブとシノブシダ、トキワシノブ、似たような名前、特徴で流通していますがシノブシダは安全性が未確定な上に近縁種に毒性がある植物が多いので注意が必要です。
もう少し調べると、昆虫を使った実験があって、有毒という症例がないヒメシダ、ゼンマイに反応してしまったという研究報告もあるので怖いですね。



わからないこともまだまだ多いんだなぁ。
このような植物は昔から食されていたり分布数が多いために早くからその毒性が知られているものです。他にも少し毒性の情報があるので記載しとくと、
タニワタリ類(チャセンシダ科)新芽にわずかな細胞毒性



ここで出てきた”タニワタリ類”とはチャセンシダ科アスプレニウム属の中で、タニワタリ、シマオオタニワタリなどの近縁種にあたる観葉シダの総称です。



日本ではアスプレニウムという呼び名の観葉植物は、シマオオタニワタリなどの園芸品種を指す呼び名。これは一般的に無毒とされているけれど、タニワタリ類として大きく括られたもので毒性がわずかにあるという情報を見つけてるので少し注意です。
さらに日本でいうところのアスプレニウムをASPCAで調べても、無記載。ASPCAでアスプレニウムと検索かけると候補としてマザーファーンとでできますが、日本で一般的に流通しているものとは別の品種が記載。
ASPCAで猫に安全とされている無毒なシダ植物(ボストンファーン/ツデー・トキワシノブ・アジアンタム)
ここで紹介するシダ植物は比較的安全性の高いシダで、
部屋に置けるのではないでしょうか?!
ASPCAでは、ネフロレピスの種類中、ボストンファーンとダフィファーン、ソードファーンが記載されていてこちらも無毒。
しかしネフロレピスは40種類ほどあって、全てを網羅しているわけではなく限定された品種のみの記載に止まっています。



日本でいうツデーも曖昧な名称ですが、一般的にボストンファーンよりも小さい丸みを帯びた葉のNephrolepis cordifolia ‘Duffii’という学名の植物を指す植物のことで、これはduffii fernと同じのようです。
*ASPCAのソードファーンは少し誤記載がみられるのと、一般的に日本で馴染みがなく日本でいうところのタマシダやNephrolepis biserrata(タマシダより大きなもの)を指すようです。結局日本ではネフロレピスは種類が細かいので全てタマシダ、ツデーといったような名称でざっくり流通しているようですね。そのため無毒とありますが省いています。
言わずと知れた無毒なシダ植物、人気観葉植物です!





yoyoも2種類保有していますが、本当に可愛くてインテリアとしても推せる植物です!
rabbits foot fernとか、hare fern で調べると出てきます。無毒であり。安心安全な品種。このウサギの足とか猫の足とか呼ばれているのは日本ではトキワシノブといわれています。特徴として根茎がもじゃもじゃしています。



これ、国によっていろんな動物の足に例えられていて面白いですね!



オシダ科のシノブシダと名前も間違えやすいので気をつけよう。
安全?注意が必要な人気観葉植物:ビカクシダ
staghorn fernという共通名としても記載されてるのでビカクシダ全般大丈夫。だけれども、、、
注意喚起もされており、大量に食べると軽度の消化不良を起こすことも報告されています。
ビカクシダを部屋で多くの人が飾るようになったのはここ10年ほどの話だと思う。
熱帯の着生植物なので動物が簡単に届くような場所には無く毒性の有無は最近の判断といえるのではないでしょうか。
ペットが食べたというブログやなんかも普通に見られるし最近食べる事例としてはあるけど、軽度な報告のみに留まっています。
シダ植物の注意点:胞子はアレルゲン物質
安全なシダ植物だったとしても、気をつけないといけないこともあります。
シダ植物(スギナなど)にアレルゲン物質があることが知られています。胞子がその原因で、室内などの密閉空間では注意が必要です。よくある花粉症というやつです。花粉はシダでいうところの胞子をさす言葉です。シダキュアという花粉症の薬の名前の由来なのかな。その辺は分かりませんが……
アレルギー体質の方や猫は避けた方がいいのが胞子です!ある程度育ったシダ植物なら胞子を作るので見つけたら、大きくなる前にベランダなどの屋外で取り除くことをお勧めします。
まとめ
○身近にあるシダ植物に注意!!(野草、春の山菜と言われるものには毒がある)
○名前に”シダ”がついていても安心することなかれ!
○胞子には気をつけよう!!(毒性がないシダ植物でもアレルゲン物質は避けた方がいい主様やにゃん様もいる)
○シダ植物を部屋に置くならハンキング・板付けなど吊るすのも検討してみて!!
最後に
実はこのシダ植物については、まとめようかどうしようか暫くウダウダとしていました(笑)ちょっと調べてみたら出てくる出てくるいろんな情報が。これらを眺めて、まとめる前から頭が爆発するんじゃないかって。
どうにかカタチにはなっていますでしょうか、分かりやすくできているのか不安ですが・・・少しでも参考になれば幸いです。これからも新しい情報が出てきたら更新していきます!!
他にも【猫に安全な観葉植物】を知りたい方はこちらの記事でもまとめています。
参考文献
和歌山県立自然博物館資料・中央大学「知の回廊」64「植物の歴史と生物多様性」・日本蚕糸学会学術講演会講演要旨集エリサンを用いたシダの耐虫性に関与する毒性成長阻害活性因子の検定・神戸市教育委員会神戸の自然シリーズ神戸のシダ・家畜衛生だより・農研機構HP写真で見る家畜の有毒植物と中毒・日本の水生植物水生植物図譜webサイト・医薬基盤健康栄養研究所・国立研究開発法人科学技術振興機構「誰でもわかる身近な野草ガイド」「食品アレルギーを誘発する植物起源アレルゲン」・アメリカ動物虐待防止協会(ASPCA) HP・井上動物病院HPペットに危険な植物
※ASPCA(米国動物虐待防止協会)の情報はこちらから確認できます。