こんにちは!yoyoです。
深掘りシリーズ第4弾となりますっ!!
今回はシダ植物と同様、大きな分類で安全と言われている
ヤシ科の植物について深掘りしていきます!!
yoyoの深掘りシリーズは、
本当にその情報が猫にとって安全な植物なのか、危険植物なのかを、深掘りし判断しちゃうシリーズです!!
判断ポイントは別記事でまとめていますので気になる方はチェックしてくださいね!
ヤシ科とは
”ヤシ”は一般的にヤシ科に所属している植物の総称。
被子植物の単子葉植物(最初に生える葉っぱが一枚)珍しい木本。ヤシ科の分類は難しく研究者によって異なる。
日本では沖縄や九州地方に自生。今でこそ他の地域にも地植えされているのを見ますが、ヤシの木を見ればなんとなく南国気分になりますよね〜。
本州の人間にとってはあまり馴染みがあるとは言えませんが、熱帯地域に自生している一般的な植物であり、食材、建材、船材、生活工芸材など用途が広い。
見た目そっくりなソテツ科に注意!
どう見たってヤシな姿をした彼は有毒!!
※写真はサゴヤシで有毒
植物分類学的には被子植物と裸子植物ということでヤシ科とソテツ科は大きく違うのだけど、見た目ほぼ変わらない。「種が裸だから毒性持ってるんだよ!」とソテツ科の植物達は言いそうだ。
ソテツ科(A危険植物※猫にとって安全?危険?観葉植物2022情報を整理を見てね!)
薬としたの歴史もあるのかと調べたが、日本では食用として(飢餓の時に食べられた)パンチの効いた歴史が色々あり、主に奄美・沖縄地域で食され、食中毒で死者も出したことがあるそう。薬としては、外用薬や虫除けとしての利用くらい。この植物は時より歴史に表れては、中毒事故を起こしている。
症状 急性中毒症状(嘔吐・めまい・呼吸困難)・発がん性・神経難病の因果関係も疑われているが確定的ではないとも。
毒性部位 全草(種子も含む)
なんか人間の中毒事故がすごくて、A危険植物にしているのが微妙に感じる・・・
ソテツを置いている人の中でさらにペットが食べるという確率が日本は少ないからあまり一般的じゃないよね。
気持ち的にはAA危険植物だよ。
ASPCAでは2021年に症例が増えてきていると報告しているので、これから日本でも増えるかもしれません。
英語で”Palm” ヤシ科もソテツ科も 〇〇Palm!!
パームと呼ばれる植物にはたくさんあって、英語圏で〇〇パームというのは、ヤシ科、ソテツ科で頻繁に使われる呼び名です。
そのせいか、日本でもソテツ科で〇〇ヤシと読ばれている植物が多くある。
間違ってないけど、飼い主視点だと紛らわしい!!
それ!危険ですよ!まぎらわしいヤシ
販売店によっては、違った名前で売り出されていることもあるので、ここはペットを飼う主としてしっかり確認をしていきたい所ですね!
「ヤシです」と説明されても仕方がない植物達なので、気をつけよう!!
サゴヤシ(ソテツ科)
植物全体が有毒であり、ペットの周りには置かないことをASPCAも注意喚起している。また、摂取事例の50%が致死的だったという調査も一緒に示しています。
症状 嘔吐、血便、黄疸、出血性胃腸炎、血液凝固障害、肝障害 死に至る場合あり
ダンボールヤシの木 / ザミア(ザミア科)
ザミアはサゴヤシの近親種でASPCAでも注意喚起されてます。
症状 嘔吐(吐血もあり)、黒い便、下痢、肝不全、死に至る場合あり
ソテツ科と同じサイカシンが含まれている。
ユーフォルビア / パイナップルコーン/ソテツキリン(トウダイクサ科)
これはAA危険植物のトウダイクサ科。毒性が強いので要注意です。
ASPCAでは見つけられず。やはりこういう時は所属している”科”を頼りにする方が判断としてより安全だと思います。
見た目が可愛くてついつい惹かれてしまいますが気をつけてください!
ヤシ科の中で毒性がある?かもしれない植物
以下の植物は、薬として使用されている植物、研究が途中でハッキリとしない植物などです。
薬として使用といいますが、その効果は弱く、海外での取り扱いもそういった意味で優しい効果の植物もあれば、毒性がハッキリとわかっている植物もあります。
ASPCAで無毒表記なのですが、ヤシ科の詳しいことは研究が少ないからかその他の情報が記載されていません。情報を募っていいる感じ。
ノコギリヤシ(シュロ属)
歴史的に様々な用途に使用されてきた植物で、サプリメントとして現在では使われている。
軽い副作用が確認されていて内容は、頭痛、消化器症状など。
毒性というものでは出てきませんが、ヨーロッパでは医薬品として利用され、ドイツではメディカルハーブとして認証。薬効としての歴史があるので何かの成分があってもおかしくない植物ですね。ASPCAでは無毒。
ビンロウ(ビンロウ属)
アジアと東アフリカで見られる植物。種子が噛みタバコに似た使われ方で、嗜好品。種子はビンロウジと呼ばれる。日本には奈良時代に薬用や染料として輸入。
注意ポイント 果実・種子 アルカロイドが検出されている。
ここにきてヤシ科に毒性という文献を確認。
漢方薬にも配剤されている。ビンロウジには依存性があり、ヒトに対して発がん性を示すことを国際がん研究機関(IARC)は認めている。
ASPCAではアレカヤシの写真になっていて無毒表記。おそらく分類されていない。
ナツメヤシ・カナリーヤシ/フェニックス(ナツメヤシ属)
ASPCAでは無毒とされているが、その他の詳しいデータがないです。EUからの情報として、ナツメヤシとカナリーヤシが殺虫剤としての有効性が確認されたという発表があり、ただこの情報には続きがあり色んな可能性が残っていて確定的ではないとも。
ヤシ科の植物あまり研究されていない件・・・
ナツメヤシは実が有名で、”デーツ”として売られているのをよく見かけます。デーツはヤシ科のナツメヤシの実ですが、”なつめ”は違う植物の実です。
デーツはアレルギーがあるとか無いとか、たくさん食べるといけないとか言われたりしていますが、カリウム・マグネシウムが豊富にあるので、どちらにせよ猫には良くないです。
ビロウ/クバ(ビロウ属)
この植物は歴史があって、古くから熱帯・温帯地域の人々の生活に溶け込んでいた。食用としても少しだけど文献があり、他のヤシより情報が多いです。
見た目食べようとは思わないこの植物を食べた強者がいらっしゃって、もちろん調理されていますが・・・
ASPCAにも記載ありません。棘があるのでお勧めしません。
ビンロウとは別種
写真はかなり大きいですが、観葉植物としても流通しているみたい。
部屋に置ける危険度が低いヤシ
アレカヤシ (ヒメタケヤシ属)
ASPCAで無毒とされる植物。情報がないんですよね。食用としてもあまりされてこなかったようです。
ただASPCAが無毒と記載しているということは、食べたけど何ともなかったよ〜という事例があったということ(詳しい検査結果もないからそれ以上の記載もない)そういう確認が取れている動物は、猫、犬、馬。
アレカヤシという名前はかつて属していた名残。
アレカヤシはかつてビンロウ属に分類されていたことから名前だけが残っている。毒性があるビンロウとは別種ということがわかっている。
ASPCAってアメリカらしいというかw
日本ってなんでも、認められた機関や細かいルールをクリアした検査じゃないとなかなか認めないし、ハッキリしない状態で無毒だよ!とは言わない。
それが日本のいいところでもあり、そのために隠れている情報が見れない悪いところもある。
yoyoが完全にASPCAを信用していたら、安全!というハッキリとした判断をするかもだけど、
あくまで一つの判断材料にしかしてませんw
やっぱり多く食べるといけないと思うので、その辺は猫との相性を飼い主さんが判断してあげてほしいです!
テーブルヤシ(チャメドレア属)
こちらもASPCAで無毒とされる植物。ですが同じく情報が少ない。
またアレカヤシと比べて、猫と犬の記載はあっても馬に対しての記載がない。これはこの植物が自然に生えているものではなく観賞用として部屋に置かれていることが多いからだと思われる。
虫がつきやすい、つくにくい両方の情報があり判断もしずらい。
情報が少なすぎてこちらはさらになんとも言えませんw
それにしてもヤシって見た目では分かりにくいよね〜(笑)
正直、アレカヤシとテーブルヤシは情報が少ないから安全っていってんじゃ・・・と怪しむyoyo
シュロチク・カンノンチク(ラピス属)
ASPCAで無毒。これらの植物はもう少し記載があり、原則として無毒であると追記。
そのほか調べても特に目立つ内容は見当たらない。
この二種の植物はかなりの近縁種。昔から観賞用としての歴史があるので、長い時間をかけて安全が確認されている植物です。
この中では一番安全性が高い方だと思います。
まとめ
※ヤシと言われる植物の中で、ヤシ科ではない危険な植物が含まれているので注意!!
※安全かどうかの判断材料である情報が全体的に物足りない。
※カンノンチク・シュロチクは総合的に安心なヤシ!!
最後に
如何でしたでしょうか?
ヤシといっても沢山あるのと、表記される名前が紛らわしい!しかもよりによって毒性が強めの植物と混同されがちなので、本当に気をつけましょう!!
ではまた気になる植物が出てきたらまとめます〜
参考文献
アメリカ動物虐待防止協会(ASPCA)・東京都福祉保健局「食品衛生の窓」・学校法人学習院「ヤシの葉写本研究ノート」・欧州食品安全機関(EFSA)食品安全関係情報詳細・国立長寿医療センター厚生労働省eJIM|ノコギリヤシ・国立研究開発法人科学技術復興機「ノコギリヤシ果実抽出液の排尿機能及び下部尿路受容体に対する作用」・愛知県薬剤師会「医薬品との併用に注意のいる健康食品」・医薬基盤健康栄養研究所:健康影響評価・宮古島市「クバものがたり」調査研究報告・公益社団法人薬学会「今月の薬草ビンロウ」